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無農薬ブログ-野菜の産地リレーPESTICIDE-free blog



 米は、需要構造の変化に対して競争政策で追い打ちをかけた結果、高コスト生産者の淘汰、縮小均衡をもたらし、わずか 50 年間で水田面積が半減し、160 万ha 失われて現在に至っています

 この間の行政の諸施策は、将来厳しい歴史的評価を受けることになるものと考えます。少なくとも、競争政策による大規模化という施策は、食料自給率向上に役立つとは言えなかったという評価になるものと考えます。

 では、米以外はどうでしょうか?1965 年の時点で米同様に国内自給率が 100 % だった、野菜についてみてみましょう。

 結論的には、野菜についても近年、競争政策が導入されています。

( 引用:農水省 2012 年度農業白書 )

野菜価格安定制度と生産の集中

 従来、野菜は各地でそれぞれに消費されていたものの、天候不順などの影響による供給増減が、生鮮品ゆえに需給に直接反映し、価格が変動し易いために、価格下落時に、生産者保護の政策が取られました;
 具体的には、1965 年に定められた野菜価格安定制度の下で、国が定めた主要野菜( 指定野菜 )の全部、あるいは、一部に、県がさらに追加した野菜を特定野菜とし、大幅な販売価格下落時に差額補填をおこなっています。

 そもそもの始まりは、野菜生産農家保護を目的とした、公的保険のような役割を果たしていた、「 野菜価格安定制度 」でしたが、行政による需給管理・生産規模の拡大促進政策を通じて、産地リレーにつながってゆきます。

( 参考 )野菜価格安定制度に基づく、指定野菜・特定野菜
指定野菜:キャベツ(グリーンボールを含む)、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ、ピーマン、ほうれん草、レタス の 14 種
特定野菜:アスパラガス、ブロッコリー、かぼちゃ、スイートコーン、いちご、えだまめ、かぶ、カリフラワー、かんしょ、グリーンピース、ごぼう、こまつな、さやいんげん、さやえんどう、春菊、しょうが、すいか、セルリー、そらまめ、ちんげんさい、生しいたけ、にら、にんにく、ふき、みずな、みつば、メロン、やまのいも、れんこん、ししとうがらし、わけぎ、らっきょう、にがうり、オクラ、みょうが の 35 種

 従来であれば、各地各様の野菜生産がおこなわれていました。しかし、補助金などの諸施策とも相まって、トータルの野菜作付面積が漸減傾向にある中、指定野菜・特定野菜への生産集中が促されてきました。

( 引用:農水省 「 野菜をめぐる情勢 」 2020 年 5 月 )

中国産野菜の輸入急増

 穀物とは異なり、野菜の輸入は多くなく、1970 年代にはほとんどありませんでしたが、1980 年頃より年間ベースで 100 万 T ほどに増え、プラザ合意( 1985 年 )の後、平成時代に入ると急増し、2005 年以降、 300 万 T 前後で推移しています。

 輸入先国はほとんどが中国で、ほかに米国( スイートコーン )、ニュージーランド( かぼちゃ )があります。


( 上記 2 点 引用:農水省 「 加工・業務用野菜をめぐる状況 」2019 年 12 月 )

 一方、外食機会の増加、加工食品( レトルト食品、冷凍食品、カット野菜、など )の利用、が進み、わが国の野菜需要は、加工業務用野菜の比率が国内全需要の過半を占めるようになってきています。

 加工業務用野菜の比率は、国内全需要のうち、平成 2 年には、主要野菜において、50 % を超え、さらにその後も拡大を続け、今や 60 % を超えようとしています。

( 引用:農水省 「 加工・業務用野菜をめぐる状況 」2019 年 12 月 )

 全需要の半数以上を占める加工業務用は、価格選好が厳しく、輸入野菜の使用比率が拡大してゆきます。
 そこで、輸入野菜に対して国産野菜で価格対抗するという行政政策をきっかけに登場したのが、産地リレーによる通年安定供給体制です。

 産地リレーによる通年安定供給体制は、
・野菜の指定品目に各指定産地の野菜品種を集中し、
・旬の時期がずれた産地間を結ぶことで、年間を通し、あるいは、1 年のうち長期にわたり、全国へ供給するというものです。
 そして、上記供給体制に対応した、物流の高度化中間事業者( 仲卸 )の役割拡大・育成、などの諸施策が行政によりおこなわれてきています。

( 引用;農水省 「 野菜をめぐる情勢 」 2013 年 11 月 )

産地リレーという名の競争政策


( 引用:農水省 「 野菜をめぐる情勢 」 2013 年 11 月 )

 この比較的新しい供給体制である、産地リレーにおいては、それぞれの指定産地が、その時期の国内需要全部を受け持つことになるため、野菜生産者に対して、指定野菜への集中・規模拡大を促すことになり、最終的には、産地リレーを通じて、生産規模拡大によりコストが低減することを目標としています。

 産地リレーによる通年安定供給体制には、メリットもあります;
・通年、あるいは、比較的長い期間、指定野菜を食べることができる、
・指定野菜は、生産規模が拡大するので、生産コスト、引いては、小売価格の低下が期待できる、、、、

 また、産地リレーと併せて、規格が簡素化されています;
 従来は、商品差別化のために、産地ごとに、細かく規格を定めていましたが、産地リレーで産地が変わるごとに規格が変わっては面倒なので、相互に規格を簡素化してゆきました。

 しかし、指定野菜・特定野菜を、通年、旬でない時期に食べることができることは果たしてメリットと言えるのでしょうか?

 夏野菜・冬野菜という言葉があります。

 野菜は、生鮮食品の一つであり、旬の時期に新鮮なうちに食べてしまうものです。
 昔は、野菜と薬草と、さらに雑草との区別がなかった。野菜は、その旬の時期に食べて、人間の身体に効能があったから残ってきたのです。人類が食べるという歴史的経験を通じて、雑草と野菜と薬草に分かれてきたのです。

  この歴史的経験の蓄積は、おろそかにしてはならないものと考えます。夏野菜は夏の時期に食べて、効能があったのです。

 産地リレーは、旬の時期に食べるという歴史的経験にそぐわないもので、時期をはずれて( 生産地では旬の )野菜を食べることで、無意味に身体を冷やしたり、温めたりなどしているのではないかと、危惧しています。
( 例えば、冬野菜のニンジンを、夏料理のカレーで食べる。)
 産地リレー自体は、まだ、ここ 10 数年ほどの取り組みであり、健康への影響は、将来現れてくるかもしれません。

 近年ファイトケミカルに関する研究が進んでいますが、
野菜の内部には、ガスクロマトグラフィでも分析できない微量元素ががまだまだ沢山あり( それぞれの機能は良くわかっておらず )、
それらが全体として発揮する効能だけを経験的に確認できているだけなのかもしれない、
という見方は重要であるものと考えています。
( 例えば、カテキンは、抽出されて効能を確認される前から、茶の内部に存在しました。むしろ、茶に効能があるから、その有効成分について、茶の中を探したのです。)
 ちなみに、医薬品には、そういう進め方で創薬された事例が数多くあります;例えば、辺境の地域住民が薬として用いていた、など。
 ちなみに、効能から創薬された場合( 例えば、この葉を煮出したものは頭痛を抑える効能がある、など )は、人間の体内での作用機序が現在でもわかっていないものが多いです。言い伝えに従い飲んでみたら効果があった、有効成分を薬にしよう、ということです。

 そして、野菜の効能は、食べる時期・季節によって変わってくるかもしれないと考えています。
ちなみに、
夏野菜:トマト・ピーマン・きゅうり・なす・オクラ・にがうり・モロヘイヤ・枝豆・冬瓜・など
・夏は汗をかくので、ミネラル分が多く含まれていて、流れ出した分を補うものが多い。
冬野菜:大根・白菜・ねぎ・ほうれん草・小松菜・など
・冬は寒く疾病にかかり易くなるので、免疫を活性化する効能があるものが多い。

 国内野菜の小売価格が下がっているから、良いことではないか?という声もあると思います。

 産地リレーは、指定産地群に国内全需要のカバーを求めるために、野菜生産者にも指定野菜の増産を求めることになります。結果として、指定野菜への集中・規模拡大をさらに促す機会となりました。

 でもね、規模拡大により確かに単位重量当たりの生産コストは下がりますが、内容が問題なんです。
 以下は、米の生産費統計資料などに基づいた、農水省のプレゼン資料より、抜粋しています。現在進行形の、行政の取り組みです。

( 引用:農水省資料 2014 年 3 月 ※ 地代・利子は、自己所有地の場合、投下資本の金利分を、地代とみなして、計算 )

 「 収量 」の欄には単位面積当たりの生産量があります。
 農家の生産規模ごとの生産量を見てゆくと、圃場作付け規模が 15 - 30 倍拡大しても、単位当たり面積で収穫できる米は、5 % ほどしか増えていません。つまり、営農規模が拡大しても単位面積当たり収穫量が増えるわけではないのです。

 さらに上の表で、収穫物 60 kg 当たり費用の、0.5 ~ 1.0 ha( 5 - 10 反) の平均を、15.0 ha( 150 反 ) 以上の平均と比較してみます。

 単位面積当たりの全生産費用を、作付け規模に応じて変動的な費用と固定的な費用に分けると明らかですが、
変動的な部分( 約 60 % ):地代・利子、種苗・肥料・農薬費、水利費・燃料費( その他物財費 )、などは、作付け規模が拡大しても、単位面積当たりではあまり変わらず、
固定的な部分( 約 40 % ):労務費、農機具費・自動車費、共同設備費・共同負担費用( 賃借料及び料金 )、などが、作付け規模拡大に応じて、単位面積当たりで大きく下がっています。

( 引用:農水省 「 小作料( 賃借料 )について 」2008 年 4 月 ※ 支払地代は、自己所有地の場合、0 )

 しかし、固定的な部分でも、共同設備費・共同負担費用ほどには、農機具費・自動車費が下がっていないことがわかります。規模が大きくなるにつれ、農機具が増え、結果、労務費は大きく低下するものの、農機具費の負担総額はむしろ増加しています。

 米作は、コンバインなどを含めて、専用機の開発が進んでいて、自動化により、労働生産性が上がっています。規模が小さい農家は、専用機を揃えられない代わりに労働力を追加投入するか、専用機を借りるなどして、凌いでいます。

 結局のところ、米作において、作付け規模が拡大しても、
・反当り生産量は、ほとんど変わらず、
・米作専用機械導入が進むことで省力化されていることが、コスト低減につながっている、 ということがわかります。

 作付け規模が大きくなると、食料自給率云々とは無関係に、専用機械が導入できるようになり、省力化により生産コストが下がる、というだけのことなんです。

 しかし、全水田面積を半減させるまで競争政策をおこなっても、米の生産コストは、依然、海外の生産コストに比較して、かなり高い。つまり、現在の国内水田面積半減という事態を考え合わせれば、どうでも良いコスト低減しかできていないんです。


( 引用 上記 2 点 農水省 「 国内農業の体質強化に向けて 」2007 年 2 月 26 日 )

 そもそも「 国際競争力強化 」といっても、あまりに隔たりが大きく、目標としての意味がありません。どうせいつまでも達成できない目標を設定し続けるということは、取り組み方に問題があります。

 これでは、少しでも安い国産米が食べたいと言っているに過ぎません。しかし、そのために、米作農家の半分が離農を余儀なくされるのでは、話にならないのです。

 そして、野菜生産にも、米作と同様に、専用機械導入による省力化-コスト削減という手法が用いられています。

( 引用 農水省 「 野菜をめぐる情勢 」 2013 年 11 月 )

 野菜についても、米と同様に、競争政策により、規模拡大が行政により促されています。
 しかし、その目的が、専用機械導入による省力化( その前段階としての、低賃金外国人労働力の導入 )であることから、米以上の問題を抱えることになるのではないかと危惧しています。

 野菜の生産規模を拡大することは、 1.生産規模拡大の内在的な問題、 2.専用機械の問題、 を抱えることになります。

産地リレーは誰のため?何のため?

 従来、野菜には旬があり、その時期時期に食べるものでした。旬が終われば我慢していたし、あるいは、漬物などの保存食品にしながら、次の旬を楽しみにしたものです。
 野菜に旬があるのは、当たり前のことで( 春菊、ごぼう、などの周年栽培野菜は除く )、少なくとも家計消費用には、何も困ることはありませんでした。

 地場の野菜を旬で食べることに楽しみを感じていた消費者個々人にとっては、野菜の供給安定性など何の意味もありません。旬を終えれば、他の野菜を食べれば済む話です。

 為替の円高進行などを背景にした、輸入野菜の急増をきっかけとして、競争力強化が叫ばれ、加工業務用に適したシステムとして通年安定供給のために体制整備され、生産規模拡大の促進のために指定野菜への集中が強化されたのが、現在の産地リレーによる通年安定供給体制です。

 そして、米作でおこなわれた競争政策が、野菜についても導入されています。従って、生産規模拡大を促された結果、米作と同様の問題発生が、予想されます。米よりも野菜の方が、個々の指定野菜の販売規模は小さいために、専用機械の稼働率という観点からは、需要の増減から受ける影響がより大きいと見込まれます。

 また、安定供給といっても、大口食品加工業・大口外食産業など加工業務用向けのことであって、実際はそちらが先取りするので、需要と供給の需要変動から、家計消費用向け価格の方がかえって大きく変動することになります。

1.生産規模拡大の内在的な問題
 単一の野菜だけを栽培すると、害虫、病気、気候変動など、に影響されやすくなります。例えば、ニンジンだけを一面に栽培すると、ニンジンの病害虫が来ると全滅してしまいます。結果、生産規模の拡大に応じて、予防的に散布する農薬の、単位面積当たり必要量が増加し易くなります。

 逆に言えば、大規模よりも小規模の方が、無農薬栽培するのが易しいのです。広い面積で単一作物を生産しようとするから、無農薬栽培は難しい、できないとなります。
 無農薬では商業栽培できない、農薬は安全だから無農薬の必要はない、などの言説は、生産規模拡大を是とする農家のポジショントークである場合があります。
 規模に応じた農薬の必要性は、無農薬栽培に関係する制度設計に影響しています。( 別稿 )

2.専用機械の問題
 生産規模を拡大するだけでは費用削減に限界があり、効率化の内容の大部分は労務費削減にあることは前述しました。最終的には、専用機械の新規開発・購入、その前段階としての、低賃金外国人労働力の投入という進め方になっています。規模拡大による労務費削減のメリットを享受しようとするあまり、企業経営・法人経営では、経営側と一般労働者との間で、給与水準に乖離がある場合があります。

 特に専用機械は、米作の場合と同様に、アタッチメントの付け替えでほかの作物に転用できる部分もありますが、汎用的には使えない部分も多くあり、生産量が需要見合いで減少する場合、転用が効かない部分は使えずに、固定費の負担が残ることになります。これは設備規模が大きければ、大きいほど厳しいものになります。

 単純に言えば、生産規模拡大に応じて労務費を設備費に置き換えただけで、生産量が減っても、専用機械の場合は遊ばせておくだけです。小規模農家は専用機械の投資をせずに、労務費のままですので、必要に応じて、アルバイトなどに出られるわけで、稼働率変動に対する柔軟性があります。

3.多様性の喪失
 そして、消費者にとっては、供給される野菜が指定野菜に集中して、旬の地場野菜などに触れる機会が失われてゆくのも考えものです。

 現在の家計消費用 40 %は政策的なもので、消費者の選択が指定野菜以外の地場野菜に向くことがあれば、減少することでしょう。決して、「 安定 」需要ではありません。

 たとえスーパーストアが指定野菜を中心に販売していても、市町村経営の「 道の駅 」など、周辺地域の地場野菜を販売している拠点や通信販売が別にあるので、消費者が地場野菜などを選択すれば、指定野菜への国内需要は減ってゆく可能性もあります。

 野菜輸出を目標にする農家もあるようですが、小規模農家を淘汰して大規模経営により生産コストを下げて輸出する、という考え方は、野菜行政の施策には適っているのでしょうが、米作の現状を彷彿とさせます。

 現状の指定野菜需要は、単なる集中による供給増加対応でしかなく、消費者から選択の多様性を奪った結果に過ぎません。安定供給を目的とする産地リレーは、早めに出して珍しいうちに高く売るなどの動きとは異なるものでした。

 いつも同じ野菜では飽きた、あるいは、地場の野菜も食べたいと消費者が考えることで、いつ指定野菜需要が減少に転ずるかわからないことを考えると、いつまでも現在の増加基調が続くと考えるのは、リスキーでしょう。消費者の購買意思決定要因は移ろい易いですよ。

 機械化による省力化は、需要が増加基調の時には「 効率的 」ですが、需要減少に転ずるとどうにもなりません。稼働率が落ちて、償却負担が重荷になるだけです。ただの過剰設備ですから。

 このように総需要が減少するまでもなく、、、総需要は変わらず販売量も変わっていないにもかかわらず、専用機械を導入後、( 将来の増加を見込んで過大な機械を選択したために )過剰能力を持て余し、償却負担に耐えかねて離農につながる場合も少なくないのです。

 「 国際競争力 」と呼ばれるものは、結局のところ、小売価格の単純な金額比較に収れんしますが、輸入品の小売価格は為替の影響を大変に大きく受けます。どこかで決まった為替相場で、輸入農産物の円転価格が大きく動く。

 昭和末期のバブルでは、「 東京 23 区の不動産価格でアメリカ全土が買える 」などと言われました。為替を経た金額での国際比較は、内容を良く吟味し考えないと、誤解し易いです。
 例えば、特に 2008 年ごろは円高が進行しましたが、そもそも GNP が世界 2 位だった時期に、農業生産額は世界 5 位の農業大国!!!ではね。
 各国国民は、自国通貨ベースで食料に一定程度の割合でお金を出しているわけですから、日本国民の農産物への支出比率が低いから世界 2 位でなく、5 位なのであって、日本国内の他の費用への支出と比べれば、むしろ割り負けていることになります。
 円高でドル転小売価格が上がって、日本国内のドル転農業生産額が増えただけで、国際競争力?その価格で輸出できたわけではないでしょう。そんな高い価格が通用しない一方、野菜輸入が急増したわけでね。
 金額だけ見て単純な議論はダメダメでしょ。実際に、農地面積も生産量も減り続けたし、、、

 中国産野菜の輸入が急増した時期でも、家計消費用はほとんど輸入品比率が変わらず、使用比率が増えたのは加工業務用の方です。この事実は、加工業務用では価格選好により輸入野菜が急増したものの、消費者個々人は輸入野菜を支持していない傾向がある、と理解できます。
 消費者は、一般的な行動として、高価格よりは、少しでも安い価格の方を選ぶとは思いますが、価格だけで決めているわけでもないようです。価格が安いから輸入した中国産野菜は、加工業務用は別にして、消費者が直接購入する家計消費用ルートでは、残留農薬の危険性への心配もあり、ほとんど受け入れられていないのです。( ちなみに、有機リン系統殺虫剤メタミドフォスは、日本では販売許可の実績がありません。)

 加工業務用であっても、最終的には個々の消費者が選択するのですから、加工・業務業者にマスキングされている、「 野菜生産地 」が明らかになっていれば、これ以上の野菜輸入増加があるのか?真に脅威なのか?疑問になるのです。

 行政は、輸入野菜に対しては価格対抗しかない、と考えていますが、原産地表示を厳格化し、偽装だった場合の罰則を懲罰的にするだけで、輸入野菜は減少するものと思います。輸入品に対抗する上で、「 産地リレーで規模拡大 」など必要ないですよ。むしろ、安全性で差別化できているのだから、その長所を伸ばすべきでしょう。

 そもそも農業のように、栽培環境が生産費用に大きく影響する産業に、為替を経た小売価格を国際比較する意味があるのかどうか疑問です。
 各国それぞれに固有の栽培環境があるのですから、ぞれぞれに応じた農産物価格になるのは当然のことで、万が一すべての品目について、内外価格差の是正をおこなうとするのが行政方針ならば、上掲「 ( 参考 )日米の生産コスト等の格差 」にあるように、高速道路利用料金を始め、より格差の大きい費用が他にも数多くあるでしょう。


 そういう意味で、単純に海外小売価格との比較をするのではなく、現在の我が国農業が持つ固有の条件、固有の栽培環境を突き詰めて、生産コストを改善してゆくということは重要な進め方であると思います。
 肥料と水を大量投入して単位面積当たりの生産量を増やす「 緑の革命 」方式を、我が国農業においても単純に採用するのではなく、我が国の国土、現在ある農地を最大限活用するという進め方です。

 現在行政により取り組まれている、ムーンショット型研究開発のテーマにある、土壌微生物の活用により、日本の土壌改善などをおこなうという目標は、我が国農業が持つ固有の条件を改善してゆくことにつながるものと、大いに成果を期待しています。 ( 3D プリンタを用いて、食料残渣を再食品化する、という目標は、抵抗がありますが、、、)

 土壌微生物の働きはまだまだ良くわからないことが多くあるのですが、少しでも解明されれば、画期的なことと思います。

( 引用:農水省 ムーンショット型農林水産研究開発事業 2020 年 1 月 23 日 )

 ちなみに、ビーガン向け代替肉として、ソーセージ、牛ひき肉、鶏肉はすでに広く販売され始めていますが、2020 年内には、Redefine Meat 社が 3D プリンタ製の牛ステーキ代替肉を販売開始し、また、2020 年秋には、ケンタッキーフライドチキン社がロシアでチキンナゲット代替肉の販売を開始すると、計画発表がありました。

 現在は、大豆たんぱくを主原料としていますが、いずれ原料が、食料残渣等、さらには、魚粉・肉骨粉・家畜ふん精製タンパク質、そして、人糞精製タンパク質までも、と広がり、味わいは食品添加物で何とか、となれば、カートリッジ生活になります。

 現在のように、採れたての野菜で季節を味わい、肉の姿を見ることができたのは、本当に贅沢なことだったと、回想することになるのでしょうか。

 食料の再利用・無駄をなくす・効率化も良いですが、農産物はそのままの姿で食べたいものです。
 食料が足りなくなると思うのなら、増産すれば良い。その為には、生産設備である、農業用地を増やす、増やせないまでも減らさないように維持・保全する。それがものの順番でしょう。

 農業用地の維持・保全すらできない、現在の競争政策の結果が、カートリッジ生活になるのであれば、賛成はしづらいところです。

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