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無農薬ブログ-種子法を即時復活せよPESTICIDE-free blog



 民間活力導入促進により米種子開発を促進するために、公共機関による米種子開発を終了し、蓄積したノウハウの民間移転を促す、種子法廃止など一連の法的整備が、行政を主体におこなわれました。

 民間活力の導入、( 官民の )競争による市場効率化、、、などと言った紋切り型のキャッチフレーズは、俗受けはしやすいものの、

・なぜ
公共機関による米種子開発に特に問題が生じていない今、民間企業の参入を促進しなければならないのか?
・なぜ
公共機関での研究開発を継続しないのか?

という点に合理的な説明ができなければ、

・将来的には、巨大外資系種子メーカーが席巻するだけで、
米種子市場を失うだけという結果になり、また、
・民間企業は、収益拡大のために安全コストを外部化し易く、
「 食の安全 」を脅かすことにならないか?

という点が懸念されます。

 世界的巨大種子会社が、5 兆円規模( 430 億ドル )の企業買収を繰り広げている中で、公共機関からノウハウを提供して国内民間企業を育ててゆこうとする政策判断は、国内米種子マーケットそのものの官営払い下げと言う国富喪失は別にしても、そもそも
国内民間企業育成に実現可能性がある青写真があるので無ければ、破滅的な政策です。

 
農研機構など、公共機関にこそ、研究開発力が期待できるのではないでしょうか?


 また、まさに、農産物へのゲノム技術応用、つまり、農産物への新技術応用されようとしている局面で、民間企業の参入を促進することは、
遺伝子組換技術の安全性評価を疎かにし易いと、考えています。

 世界的には、巨大農薬メーカーが、ゲノム技術応用を機に、種子ビジネスに参入し、急激に企業規模を拡大しました。今回の種子法廃止も国内外の農薬メーカーに米種子市場参入の機会を与えることになるでしょう。
 米国新規事業のローカライゼーション( パクリ )しか日本の農薬メーカーに成長機会はないのか、、、と残念です。

 しかし、少なくとも日本農薬工業会の問答を見る限りでは、安全のために収益を犠牲にしても、、、という態度を農薬メーカーが取るとは思えない。一部日本農薬メーカーは、安全性に起因する使用制限から、欧州での販売を自発的に取りやめた( 失効 )農薬を日本国内で販売継続しています。


 また、ゲノム技術の食品への応用について言えば、日本は水田耕作ですので、土壌喪失の心配はほとんどなく、ゲノム技術の必要性は喫近ではないのです。その点が、米国の栽培環境とは大きく異なります。

 喫近の課題が無いのであれば、公共機関で研究開発を続ける場合、収益にこだわる必要がないので、安全性に関する見切り発車を避けられます。また、研究開発は税金で賄われるのだから、適宜情報公開されることも期待できます。

 ゲノム技術は、まったくの新規技術であり、その安全性を十分に検証したうえで、食品への利用を進めることが必要と考えます。

 ゲノム技術種子を導入すれば、将来的には交雑が起こり、その圃場の周辺から結局は国内の米種子すべてに、遺伝子汚染が及ぶことを考えると、安全性を十分に確認したうえでないと取り返しがつかないのです。


 米の種子に喫近の課題はなく、2008 - 2012 年に、下の資料の通り、新農業展開ゲノムプロジェクトが国・都道府県によりおこなわれていて、成果も上がっていました。( 引用は、飼料米多収化プロジェクトのロードマップ )
 
公共機関での研究開発継続に、何の問題があるのか?
 今現在、公共機関による研究開発でうまくいっているのに、なぜ民間企業を育てて、競争により研究開発を促進しなくてはならないのか?


 日本の米種子市場を、無理やり民間開放するな!


( 引用:農水省 農林水産技術会議事務局 「水稲の品種開発 」 2008 年 3 月 )


 本稿の要約は以上で、下に、立法過程( 内閣府の諮問会議 議事録+会合で配られた資料/国会議事録他 )につき、具体的に追っていますが、その内容は「 立法趣旨と異なる内容を、潜り込ませた 」ことの検証ですので、読み飛ばしていただいても問題ありません。

農業競争力強化支援法( 2017 )=民間活力導入によるコスト低減


( 引用:参議院常任委員会調査室・特別調査室 「農業競争力強化支援法案をめぐる論議 」2017 年 7 月 )

 本法にて、
「 第 8 条 国は、
良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。
・・・
  第 4 項 種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること。」
と定められ、
主要農産物種子法廃止につながっています。

 立法府における議員立法ではなく、行政による立法として、農業競争力強化支援法は誕生しました。以下に山本有二農水大臣による立法趣旨の説明があります。

( 引用:参議院常任委員会調査室・特別調査室 「農業競争力強化支援法案をめぐる論議 」国会審議における主な論議 2017 年 7 月 )


 本法は、 内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ( 座長 金丸恭文 フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 )から出された答申に基づき立法されました。

 規制改革推進会議への問題提起は行政がおこなうのですが、
唐突な問題提起、事実に基づかない答申案、と言った、無理な流れの中、「 種子法の廃止 」が答申されます。時系列で追いましょう。

(引用:以下議事録・資料は、内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第一回会合 2016 年 9 月 13 日 )
 以下、金丸恭文座長の発言;

 「 生産資材価格形成の仕組みの見直し、、、」に関する資料は以下の通り;


 自民党の農林水産部会資料も参考資料として、第一回会合にて、提供された。

 この様に、米生産費の分析から、
農器具費、農薬費、肥料費が、韓国と比較して数倍では高価格過ぎるということで、今回のワーキンググループの検討課題になりました。

 上記資料の通り、
米の種苗費は、韓国と比べてもそれほど高価ではなく、生産資材費削減の検討対象として、優先順位が低いものだったので、過去を通して、今まで議論の対象になっていなかったし、今回の農業ワーキング・グループ( 2016 年 9 月 13 日から 2016 年 11月 11 日 )での検討項目になっていなかった


 にもかかわらず、
第二回会合でいきなり「 米の種苗事業を民営化すべき 」という提案が持ち出され、短期間でその通り答申されます。
( 引用:以下議事録・資料は、内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第二回会合 2016 年 9 月 20 日 )
 以下、枝元真徹 農水省生産局長:現農水省事務次官の発言;







 この様に、もともとの「 生産資材費削減による、米の生産コスト低減 」と言う目標から外れ、
「 米種苗の販売ルートの問題から、高価な民間企業の米種苗が売れないので、現在の制度に問題がある 」という方向に突然変わります

 でもね、民間米種苗が売れないのは、単に
高いからだけでしょ。今まで通り、農研機構が作っていたら、米種苗が安くしか売れないので、儲からないから。米種苗コストを公費と通算しても安いでしょ。「 種子法に基づく、現行制度が問題 」と言うのは、大きな論理の飛躍があるでしょ。

 
これでは、一部企業に有利過ぎはしませんか?米種苗市場の官営払い下げになっていませんか?米は日本人の主食ですから、事は穏やかではありません。

 おそらく今までなら、TPP という外圧を利用して、仕方がないんだという、建前で押し切れたところでしょう。しかし、米国大統領が変わり、米国の政策が多国間自由貿易主義から二国間貿易不均衡是正主義へと変わった今となっては、外圧を理由にできない。
 自動車輸出の黒字を農産物の赤字で清算するという構造が、明らかになってしまうからです。

 自由貿易が前提になるのでなければ、「 農業は国際競争力がないから、輸入品価格対抗上生産コストを下げなくてはならない 」という議論は成立しません。

 他国農産物の輸入価格が安いなら、自国の農業を守るために、米国の進め方と同様の手段を取って、関税を上げたら良い。自由貿易を前提としなければ、それも問題なく可能です。

 貿易不均衡是正を目的とした関税政策に、WTO が反対するならば、米国は WTO を脱退すると思います。

 この様な状況では、米国からの外圧としての TPP は使えない。
 民間種子の方が高価な現状では、民間活力でコストを下げるとも言えず、
 挙句の果てに、いきなり、「 販売ルートのせいで、民間が市場参入できない、制度的な問題だ 」と、言い出したのでしょう。

 そして、議事録を見る限りでは、それ以降の議論が全くなく、いきなり第四回会合で、行政と金丸恭文座長より、種子法廃止の提案を含む資料が出されます。
( 引用:以下議事録・資料は、内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第四回会合 2016 年 10 月 6 日 )
 以下、佐脇紀代志 内閣府規制改革推進室参事官の発言;


 ここで、
処方箋として、いきなり種子法廃止が提案されます。
 第二回会合で販売ルートが問題だと提起した後、議論もなく、第四回会合でいきなり、その処方箋として、種子法廃止です。

 いくら何でも、乱暴でしょう。
種子法廃止・民営化が目的で、その理由は何でもいいのか?と、疑問をすら感じます。
 上掲議事録に対応した、資料は以下の通りです。


 この様に、処方箋として、種子法廃止が提案され、議事録を見る限りでは、その後一切の議論がなされぬまま、第八回会合( 持ち回り )にて、答申されます。

(引用:以下の持ち回り資料の抜粋は、内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第八回会合 2016 年 11 月 11 日 )

 この通り、
最終的には、「 民間の品種開発意欲を阻害する 」から、種子法を廃止することになりました。

 第九回会合( 2017 年 1 月 30 日 )では、種子法廃止のための法案作成を含めた、農業競争力強化支援法( 案 )の概要を説明し、
閣議決定( 2017 年 2 月 10 日 )を経て、
第十回会合( 2017 年 2 月 14 日 )では、農業競争力強化支援法( 案 )を国会に提出する合意を取り付けています。
( 引用:以下議事録・資料は、内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第九回会合 2017 年 1 月 30 日 )
 以下、山口英彰 農水省総括審議官:現水産庁長官の発言;

「 都道府県の体制については、もう少し
民間企業への配慮というものが必要ではないかということで、今回この法律自体は廃止 」と言うことのようです。

 資料は以下の通りです。


 乱暴な意見です。

 日米貿易摩擦で自動車が問題になった際に、米国市場で日本車はこれだけ売れているのに、米国車は日本市場で受け入れられていないのは不公平だ、などという主張を思い出します。結果の平等を主張しています。

 仮に官と民で不公平であるなら、良く実態調査をしてから、種子法の中の該当する条文だけを改廃したら良いと思いますが、
法改正ではなく、種子法すべてを廃止すると言うのは、相当無理をしています。

 
官は、法律の裏付けがなければ、米種子の開発・供給ができなくなります。事業収益ではなく、税金の投入により、運営されているからです。

 
なぜ一部の大手農薬メーカーをここまで優遇するのか?

 現在世界的大手種子会社は、大手農薬メーカーであり、種子と農薬・肥料の抱き合わせ販売をおこなっていることが多い。しかし、それは、米国の栽培環境、あるいは、米国の農業戦略に沿うものではあっても、日本に適しているかどうかは別の話です。

 日本は、米の輸出戦略を取るのでしょうか?

 この狭い国土で、肥料・農薬・水の多投により、単位面積当たりの収穫量をあげてゆくにしても、いずれはコスト競争力に限界がくると思います。

 将来、米輸出国になれる青写真はあるのでしょうか? それとも、単に一部農薬メーカーに米種子開発をさせたいだけですか?

 
単に、ゲノム技術で後れを取るまいとするだけならば、ゲノム技術の研究開発をしたけいだけならば、従来通り「 農研機構 」でおこなえば良い。
 大変な経験の蓄積がある、我が国の宝です。彼らの技術力にどんな不足があると言うのか?

主要農産物種子法廃止( 2018 )=米種子の民営化

 本法は、廃止された今となっては、取り返しがつかない、極めて重要な法改廃でした。

 にもかかわらず、強化支援法で廃止方針が既に定まっていたために、国会を短時間で通過し立法化されましたが、以下に衆議院 農林水産委員会 での興味を引く議論を抽出してみます。

種子法廃止法案立法スケジュール;
2016 年 9 月 20 日;内閣府 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ 第二回会合 =
官による、米種苗供給制度の問題点を、いきなり指摘
2016 年 10 月 6 日;第四回会合 =
上記問題点解決の処方箋として、種子法廃止を提案
2016 年 11 月 11 日;第八回会合 = 種子法廃止について、会合をせずに資料持ち回りにて、ワーキンググループ内で合意
2017 年 1 月 30 日;第九回会合 = 種子法廃止のための法案作成を含めた、農業競争力強化支援法( 案 )の概要を説明
2017 年 2 月 10 日;
閣議決定
2017 年 2 月 14 日;第十回会合 = 農業競争力強化支援法( 案 )を国会に提出する合意
2017 年 2 月 10 日;第 193 回国会に、安倍内閣より種子法廃止法案が提出される( 内閣提出第 23 号 )
2017 年 3 月 7 日;衆議院農林水産委員会( 北村茂男委員長 )に、付託される
2017 年 3 月 23 日;
農林水産委員会 審議 2 回で審査終了、可決
2017 年 3 月 28 日;衆議院本会議 自民・公明・維新の賛成多数で可決、参議院が議案受理
2017 年 4 月 5 日;参議院農林水産委員会( 渡辺猛之委員長 )へ付託
2017 年 4 月 13 日;参議院農林水産委員会審査終了、可決
2017 年 4 月 14 日;参議院本会議可決、
廃止法案成立

2018 年 4 月 1 日;
種子法廃止法案の施行により、種子法廃止


 衆議院・参議院ともに、農林水産委員会において、短時間であるにせよ、議論をおこない、両議会本院では、ほぼ議論されずに、決議されています。

 以下の引用は、第 193 回国会 農林水産委員会 第 4 号( 2017 年 3 月 23 日 )議事録からの抜粋です。

 
種子法廃止法案の立法趣旨・目的が、事実に基づいたものではなく、また、仮に日本民間企業の育成の為であったとしても、企業の能力不足から意味がなく、結果、廃止法案のデメリットだけが残ることになるのではないか、と、民進党 福島伸享議員が指摘・反対しています。

 それに対して、
実のある回答はなく、自民・公明・維新の賛成多数で廃止法案は成立しました。
 私個人にとっても、なぜ廃止法案が農業競争力強化に役立つのか?未だに謎です。


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